【USHY】ハイイールド債って何?「iシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF」を深堀り!【2258】

当ブログが紹介する「増配×高配当」の投資戦略、通称DOSH戦略では、分配金の利回りと成長を両立するために、米国の増配株ETF、DGRO(東証2014)と高利回りの債券ETFを組み合わせるのが特徴です。
そのETFこそ、今回ご紹介する米国ETF、USHYに投資する「iシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF」(東証2258)
ですが……
「ハイイールド債って危なくないの?」
「そもそもどういう債券なの?」
と感じる方も多いのではないでしょうか。
今回は、このハイイールド債についての基礎から、2258というETFの魅力・使い方まで、じっくりと解説していきます。
ハイイールド債とは?
ハイイールド債(High Yield Bond)とは、一般に信用格付けが低めの企業が発行する社債のことです。
社債の格付けは、ムーディーズやS&Pといった格付け機関がその企業の財務体質・返済能力に応じてランク付けしています。格付けの目安は以下の通りです:
区分 | 格付けの目安 | 備考 |
---|---|---|
投資適格債 | BBB- / Baa3以上 | 信用力が高めで安定 |
ハイイールド債 | BB+ / Ba1以下 | 通称「ジャンク債」など |
つまり、ハイイールド債は「投資不適格」とされる分、高い利回りで投資家の関心を集めているわけです。
ハイイールド債=危険? 実は分散がカギ
ここまで聞いて、
「信用格付けが低い?
それってやっぱり危ないんじゃ…」
と思われた方もいるでしょう。実際、個別企業の債券に集中投資するのは、リスクが高く避けるべきです。
ですが、ETFを通じて多数の企業に分散投資することで、このリスクは大幅に軽減されます。
たとえば、2258が投資対象とする米国ETF「USHY(iシェアーズ・ブロード米ドル建てハイイールド社債ETF)」の保有銘柄数は、約1,900本に上ります(2025年7月30日時点)。
1社や数社が万一デフォルトしても、ファンド全体への影響は極めて限定的です。
個別企業の信用リスクがETFの分散で吸収されている。
これが、DOSH戦略におけるUSHY/2258の強みなのです。
利回りと配当はどのくらい?
2024年7月30日時点での【2258】の過去12ヶ月分配金利回りは6.19%。
これは以下のような国債と比べても高水準です:
- 日本国債10年:1.3~1.6%程度
- 米国債10年:4.2~4.3%程度
2258は**年4回**の決算・分配があり、インカム収入源としても使いやすいETFです。
なぜ「2258」なのか?USHYと比べてどう?
本家USHYは米国ETFですが、2024年7月現在、日本の主要証券会社では購入不可となっています。
そこで活躍するのが、東証に上場している【2258】です。以下のようなメリットがあります:
- 為替の手間がない(円で買える)
- 分配金も円で受け取れる(為替リスクを考えずに済む)
- 二重課税調整のメリットがある(※証券口座の種類により異なる)
たしかに、2258の**経費率は年0.19%**とUSHY(0.08%)に比べて割高ではあります。
しかし、手間や為替コスト・再投資時のスプレッドなどを考慮すれば、実質的なパフォーマンス差は限定的です。
💡 私自身は、たとえ将来日本の証券会社でUSHYが買えるようになっても、あえて2258を使い続けるつもりです。
理由は「円で完結する運用の快適さ」と「二重課税調整のありがたみ」に尽きます。
まとめ:USHY/2258は魅力が沢山!
ハイイールド債は、「高リスク・高利回り」と言われる資産ですが、ETFを通じた広範な分散と定期的なインカム収入という点で非常に魅力的です。
【2258】は、そのハイイールド債に手間なくアクセスできる数少ない手段として、日本の個人投資家にも適したETFとなっています。
DOSH戦略では、DGRO・2014といった増配ETFを補完する「高利回り担当」として、2258が頼りになる存在です。
配当月の調整、利回りの底上げ、そして分散の強化に。
インカム投資の「縁の下の力持ち」として、2258をうまく活用してみてはいかがでしょうか?