【USHY組入社債発行企業紹介】OneMain Financeとは?全米展開の個人ローン大手が“ジャンク債”な理由

米ドル建てハイイールド社債ETF「USHY」は、信用格付けの低い(=高利回りな)企業の社債を集めて分散投資するETFです。
今回は、そんなUSHYに組み入れられている企業の中から、個人向けローンに特化した金融会社 OneMain Finance Corpをご紹介します。
🏦 OneMain Finance(ワンメイン・ファイナンス)とは?
OneMain Financeは、全米各地に支店網を展開する消費者金融企業で、主に信用スコアが低めの個人向けに無担保ローンを提供しています。190年以上の歴史を持ち、現在はNASDAQ上場の**OneMain Holdings, Inc.(OMF)**の子会社です。
- 主力事業:個人向け無担保ローン、自動車担保ローン、保険商品など
- 店舗数:約1,400以上(全米50州に展開)
- ターゲット:銀行から融資を受けにくい低~中所得層
📉 なぜジャンク債(ハイイールド債)なのか?
OneMainは金融企業でありながら、信用格付けは高くありません。その理由は以下の通りです:
🔍 現在の格付け状況(2025年8月時点)
- S&P:BB-(投機的等級)
- Moody’s:Ba3(投機的等級)
いずれも、いわゆる「ハイイールド債」の基準に該当する水準です。
❗ 格付けが低い理由
- ターゲットが信用力の低い個人=貸し倒れリスクが高い
- 景気悪化に弱い収益構造(失業率上昇→延滞増加)
- 貸出ビジネス自体がリスクプレミアムを要求されやすい
そのため、ビジネスは好調でも“信用リスクは高め”と見なされるのがOneMainの特徴です。
📦 USHYに組み入れられている理由
OneMainの発行する社債は、**高いクーポン(利率)**をつけて市場に出回っており、USHYのようなハイイールドETFにとっては魅力的な対象です。
- 組入社債例:2027年満期 6.88%クーポン債など
- USHYにおける組入比率:0.2~0.3%前後(2025年8月時点)
もちろん、単体で保有するにはややリスクのある債券ですが、USHYのような1,900本以上に分散されたETFの中であれば、リスクと利回りのバランスを取ったポジションとして活用されています。
🧭 まとめ:リスクはあるが、実需に支えられたローン企業
OneMain Financeは、信用格付けの観点では「ジャンク債」に分類されるものの、全米規模の展開と一定の需要に支えられている企業です。
USHYのようなハイイールドETFを通じてこうした企業に間接的に投資することで、高利回りの恩恵を受けつつ、リスクはある程度コントロールされた形で分散できます。
当ブログでは、こうした 「USHY組入社債発行企業」紹介シリーズ を継続的に更新中!
ETF投資の背景にある企業の実像を知ることで、より深く納得した投資判断ができるようになることを目指しています。