【DGRO構成銘柄紹介】Genpact(G)―企業のデジタル変革を支える中堅成長株
DOSH戦略のおさらい
当ブログでご紹介している DOSH戦略 は、
- DGRO(2014/東証)=配当“成長”担当
- USHY(2258/東証)=“高利回り”担当
この2つを組み合わせ、比率を調整することで「自分に合った理想のインカム」を狙う長期投資法です。
DGROでは“育つ配当”を、USHYでは“安定インカム”を――それぞれの強みを合わせて長期投資を進めます。
本記事では、DGROに組み込まれている Genpact Limited(NYSE: G) を紹介します。
Genpactとは?事業の全体像
Genpactはインド発祥で、現在は米国ニューヨークに本社を置く ビジネスプロセス管理(BPM)企業 です。
成り立ち
- 元は GE(ゼネラル・エレクトリック)の社内アウトソーシング部門
- 2005年に独立、2007年にNYSEへ上場
- 現在では30カ国以上に拠点を持ち、グローバル顧客にサービスを提供
主な事業
- 会計・財務・人事・サプライチェーン業務の外部委託
- データ解析やAIを活用した業務改善
- RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)導入支援
- 金融、保険、製造、医療など多様な業界をカバー
「企業のバックオフィスを効率化し、本業に集中できる環境を作る」ことが使命の会社です。
DGROが組み入れる理由
DGROの基準は「5年以上連続増配」。Genpactは2017年に配当を開始し、以降は毎年増配を続けています。
2025年時点で 8年連続増配 を達成。
堅実なフリーキャッシュフローを生むビジネスモデルを持ち、株主還元姿勢も強いため、DGROの選定基準に適合しています。
なぜS&P500にいないのか?
DGROに入っているのに、S&P500には未採用です。
採用基準
S&P500の採用には以下が必要です:
- 米国本社であること
- 浮動株比率・流動性が一定以上
- 最近の収益が黒字
- 時価総額が227億ドル以上(2025年7月以降の新基準)
Genpactの時価総額は 約75~79億ドル と中堅規模。
つまり 規模不足 が主な理由です。
👉 ポイントは、2025年7月に基準が引き上げられたこと。
従来の180億ドルから227億ドルへ大幅に上がったため、今後もGenpactがS&P500入りする可能性は低く、DGROのようなETFでの存在感が中心になると考えられます。
ティッカー「G」の背景
Genpactのティッカーは 「G」。一文字ティッカーはNYSEでは特別な存在です。
実はこの「G」は、かつて Gillette(ジレット)社 が使用していたもの。GilletteがP&Gに買収された後、ティッカーが空き、Genpactが上場時に取得しました。
GEとの歴史的関係もありますが、ティッカーそのものはGilletteから継承されたものが正確です。
👉 一文字ティッカーは非常に希少で、投資家にとって記憶に残りやすいシンボルとなります。
DGROでの位置づけ
DGROにおけるGenpactの構成比率は 約0.02%。
ETF全体に与える影響は限定的ですが、「中堅ながら着実に増配する企業」が含まれていることは、分散投資の質を高める効果があります。
投資家目線での注目ポイント
- 需要の安定性:企業のデジタル化・効率化は今後も不可欠
- 中堅規模の成長株:時価総額75~79億ドルで、S&P500入りは規模不足
- 増配姿勢:8年連続増配と株主還元への意欲
- 希少な一文字ティッカー:「G」はGilletteから継承、ブランド力の一部
まとめ
Genpact(G)は、企業のデジタル変革を支える中堅BPM企業であり、堅実な成長力と増配姿勢を背景にDGROに採用 されています。
S&P500に未採用なのは単純に時価総額の不足であり、投資適格性に問題があるわけではありません。
また、一文字ティッカー「G」という存在感は、投資家にとってもユニークな魅力を持ちます。
DOSH戦略においては、このように「地味だけれど着実に成長し、増配を続ける企業」がDGROを支え、2258(USHY)とともに安定的なキャッシュフローを生み出していきます。
今後もDGROの構成銘柄を一つずつ紹介しながら、ETFの中身を深掘りしていきますのでお楽しみに!

