【DGRO構成銘柄紹介】ジャックダニエルのブラウン・フォーマン(BFA)―“酒類の王者”がS&P500未採用の理由

はじめに
当ブログの紹介する独自戦略、DOSH戦略は、
という2本の東証ETFを組み合わせ、「育つ配当」×「安定した不労所得」のバランスを調整し、各々にとっての最適のインカムを目指す長期投資法です。
今回紹介するのは、その「配当成長担当」であるDGROの構成銘柄のひとつ、Brown-Forman Corporation(ブラウン・フォーマン/BFA)。
世界的ウイスキー「ジャックダニエル」を擁し、41年連続増配を続ける“静かな成長株”です。
ブラウン・フォーマンとは?
Brown-Forman Corporation(NYSE: BF.A/BF.B)は、1870年創業、アメリカ・ケンタッキー州ルイビルに本社を構える酒類メーカーです。
主力ブランドは世界的なウイスキー「ジャックダニエル」で、他には
- Woodford Reserve(ウッドフォード・リザーブ)
- Old Forester(オールド・フォレスター)
- El Jimador(エルヒマドール/テキーラ)
など、プレミアムウイスキーからテキーラまで幅広く展開しています。
酒類は景気に左右されにくい“生活必需品”の一部として分類されることもあり、安定した需要とブランド力を背景に、長期的なキャッシュフローを生み出している企業です。
強み:世界ブランドと価格決定力
BFAの強みは、確立されたブランド力とグローバル販売網です。
ジャックダニエルは170カ国以上で販売され、特に北米・欧州で圧倒的な知名度を誇ります。
このブランド力は価格競争に巻き込まれにくく、値上げをしても顧客が離れにくい=プライシングパワーをもたらします。
加えて、プレミアム志向の拡大を背景に、ハイエンドウイスキーやテキーラ市場での存在感を強めており、利益成長を持続させています。
41年連続増配―DGROが選ぶ理由
BFAは41年連続増配(2025年時点)を誇り、米国株式市場における“安定増配企業”の代表格です。
安定した収益、堅実な財務、株主還元姿勢のいずれも、“長期にわたり配当を増やせる企業”を選ぶDGROの選定基準に合致します。
S&P500未採用の理由
こうした実績を持ちながらも、BFAはS&P500に未採用です。
理由としては、
- 時価総額が約148億ドル(約14.8Bドル、2025年8月時点)とやや小型
- A株・B株という2種類の株式を発行し、B株(議決権付)が創業家の支配下にあるため流動性が低い
といった点が挙げられます。
S&P500は「時価総額・流動性・上場形態」などの基準を満たす必要があり、BFAのようなファミリー支配型企業は選定されにくい傾向があります。
しかし、これは裏を返せば短期資本の影響を受けにくい“長期安定型企業”とも言えます。
DGROにおけるBFAの位置づけ
DGROの構成比でBFAは約0.0100%とごくわずかです。
しかし、こうした景気に強い生活必需品セクターの増配株が多数含まれることで、ETF全体の配当成長力が底支えされます。
DOSH戦略においても、BFAのような「地味だけど確かな増配企業」が、“育つ配当”の基盤となり、2258の「高利回り」と組み合わせることで、長期的なキャッシュフローの安定をもたらします。
まとめ
- BFA(ブラウン・フォーマン)はジャックダニエルで有名な米国酒類メーカー。
- 41年連続増配を誇り、DGROの“配当成長力”を支える存在。
- S&P500未採用だが、ファミリー支配と強固なブランド力が、長期安定投資先としての魅力を高めている。
DOSH戦略では、BFAのような“静かに育つ配当銘柄”を取り入れることで、成長と安定を両立させています。
今後も、DGRO構成銘柄から注目企業を紹介していきます!